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 碁石山(ごいしやま):434.5m
         香川県小豆島

 山の概要
  碁石山は小豆島の南東端にある山で、周囲は岩稜の峰が続いていて、小規模ながらアルペンムードが味わえる
  山である。また、島四国ミニ霊場の八十八箇所のうち、洞雲山、碁石山、一心寺という一番、二番、三番奥の院
  の札所がこの岩山の洞を利用してつくられている。
  山頂付近の岩場からの展望は最高で、小豆島の景勝地、瀬戸内海の島々を望めるが、非常に狭く危険である。

 Route Map洞雲山登山口から洞雲山、碁石山を経て行者尾根を下るコース
 Road Map土庄から国道436号線を東に進み、草壁から県道28号線を南下、坂手から一心寺を目指す
 

 2013年11月22日(木曜日)
  晴時々曇り

 千羽ヶ嶽11:20.。。。。 11:51一心寺駐車場11:57 → 一心寺・・・・洞雲山霊場 → 洞雲山登山口12:22  →

 12:50洞雲山山頂(昼食)13:10 → 13:29行者堂分岐 → 13:47碁石山山頂13:55 → 14:07行者尾根分岐 → 
 14:24碁石山霊場 → 14:30碁石寺14:32 → 14:45一心寺駐車場14:50。。。15:40土庄港16:30。。。。
 17:40新岡山港  。。。。20:35ホーム

 行動時間:2時間48分(休憩、昼食時間含む)
 昼食時間:20分
ボルダリングの岩場って本当の登山道?
 
今日の二山目は小豆島霊場の上に聳える岩峰を縦走する山旅だ。草壁辺りの海岸から見ると切り立った岩肌を
 顕にした岩峰が幾つも連なっているのが確認できる。これは期待できそうだがネットには千羽ヶ嶽より安全と書いて
 ある。はたして岩場はあるのか?
 坂手に入り、山に向かって左折する所が判らず県道をそのまま進んでいくと、いつの間にか農道になり、坪井栄と
 生田春月の文学碑と洞雲山の標識がある道に突き当たる。ここを右に曲がりターンを繰り返しながら高度を稼ぎ、
 一心寺の駐車場に到着する。広い駐車場だがカヤが押し寄せてきている。
 駐車場のすぐ上には大師堂、その奥には隼山一心寺と立派な伽藍が立ち並んでいる。ここは小豆島山岳霊場三番
 札所になっている。
 寺の入り口に指導標があり、左が洞雲山への遍路道だ。コンクリートの道を進むと大きなウバメガシの木(備長炭
 の原木)がある。
  
洞雲山・碁石山全景
一心寺駐車場 一心寺大師堂
観音寺奥の院  隼山一心寺 遍路道(マウス ON 標識)

 ウバメガシの試験林を過ぎると「讃岐十景」という石柱が立ち展望台が設置されている。なるほど素晴らしい景色だが電線が
 邪魔をしている。 良く見ると下の方には樹林に囲まれた大きな観音様の像も立っている。
 5分ほど行くと、巨大な岩壁の岩の中に祠が見えてきた。夏至観音を呼ばれる岩場で、夏至の前後50日間ほど、午後3時に
 光線の具合で岩影が観音様の姿に見えるそうです。
 この岩場に向かう道が洞雲山への登山口になっている。その前に第一番霊場の洞雲山に立ち寄りお参りする。
 登山口まで戻り、細い階段を夏至観音に向かって登り、やがて参道から別れウバメガシの中を進んでいくが、荒れた道で凄
 い急勾配おまけにザレ場で滑り易い。ただ距離は短く、一気に尾根まで登りつく。
 
森の中に立つ観音様 讃岐十景の石柱 (マウス ON)
夏至観音 洞雲山霊場
登山口 夏至観音に向かって登る(マウス ON)

 尾根に上がれば、先ほどの讃岐十景が眼下に見下ろせる。 ここから先はウバメガシの中を登って行く。いつの間にか明瞭
 だった踏み跡も落ち葉に埋もれ判りづらくなってきた。テープはあちこちに見受けられるが地籍調査の印が多く信用できない。
 千羽ヶ嶽に習い、ペンキの跡を辿ることにする。 次第に道は険しくなり、ついに急登の先には絶壁が立ちはだかる。
 とんでもない道になった。 「ネットでこんなの見てないぞ!」 それでも岩壁には、古いけれども赤ペンキの印がある。
 登るしかなさそうだ!
 ゴツゴツした岩肌には足場や手がかりが沢山あり、確認すると崩れることもなさそうだ。意を決してボルダリングのスタートだ。
 中間地点から、一段と傾斜が増し垂直に近い。ルートを見極めながら、やっと登り切り尾根の上に立った。
 眼下には素晴らしい景色、だがここは目もくらむ絶壁の上。狭い岩尾根の微かな踏み跡を辿っていくと、やがて踏み跡も無く
 なったが、前方にはまだ幾重にも険しい岩稜が続いている。その遥か先に祠らしき物が見えているが、あれが洞雲山山頂
 のようだ。
 
尾根上から見る讃岐十景 尾根からウバメガシの中へ
何故か? ボルダリングの岩登り、こんなの有り?
岩壁を登って痩せ尾根へ
岩尾根の先端に立ち絶景と一緒に まだ、まだ乗り越える岩尾根が続く

 もはやこれまで、引き返そうかと思ったが、あの岩壁を降りるのも嫌だし、強引に前に進むことにした。
 再び、岩壁、この前のより低いし、傾斜も幾分緩そうだ! 無事クリア! 洞雲山山頂の祠がもう目の前に・・・・・。
 約20分スリルに満ちた岩との戦いは終わった。急に空腹感に襲われ、祠の下で風を避けながら遅い昼食にする。
 昼食も終わり、出発するときに祠に向かってくる別の登山道があるのを発見。どこかで道を間違えたらしいがあの赤いペンキ
 は何だったのだろう?
 でも山頂からすこし先に進むと良く踏み込まれた登山道がウバメガシの中に延びている。 この登山道には青いペンキの印
 があって安心して歩いて行ける。
 でも、荒々らしい岩稜の道はまだ続く。洞雲山の隣のピークにたって振り返ると絶壁の上に石の祠がポツンと立っているのが
 見える。
 アルペンムード一杯の岩尾根をアップダウンして進むとやがて樹林の中に入って行く。 岩場と比べ、山の優しさを実感でき
 る登山道だ。
 樹林に囲まれた小高いピークに沢山のテープが付けられた分岐がある。指導標は無いがここが行者尾根の分岐点だ。
 ここから二つのピークを越えれば碁石山山頂だ。伐採された木に囲まれたような山頂は三角点だけで山頂標識は無かった。
 この先の展望岩からの景色が素晴らしいらしいというのでいってみた。岩を登り樹林の中からピークに出ると、確かに素晴ら
 しい展望が広がっていた。足がすくみそうな狭い断崖の上からは大嶽を初めとする断崖絶壁の連なりが播磨灘を背に広がっ
 ているのを見ることが出来る。
 
二つ目の壁をクリアすると洞雲山山頂は目前
洞雲山山頂から碁石山の全景 左端は大嶽
 
洞雲山山頂の祠 雲山山頂からは一旦ウバメガシの森へ
短い岩場を登り岩尾根へ   洞雲山隣のピークより 洞雲山山頂と讃岐十景が再び見える
 
 アルペンムードたっぷりの痩せ尾根を行く
岩尾根が終わるとウバメガシの森へ
 
 二等三角点 山頂奥の展望岩(マウス ON 帰りは怖いぞ!
展望岩から  大嶽に続く岩山、播磨灘に面した海岸線は瀬戸内海ではないような風景

 狭い展望岩からの絶景を堪能して、危ない岩の斜面から山頂部に飛び移る。ヤレヤレ!
 来た道を行者尾根分岐まで戻り、右に曲がって東に下っていく。もうあの危険なボルダリングの岩場は降りなくてもいい!
 踏み跡のはっきりした道を下っていくと見通しのよい岩稜帯の上に出た。碁石山のザイテングラードだ。 すぐ下には碁石山
 の霊場が見えている。 不動明王の背後には寒霞渓・星ヶ城山の山並みが広がっている。 碁石山(寺)まで降りてくると
 お遍路さんの姿もあり、広い駐車場も備えている。 ただ一心寺への遍路道は車は通行止めだ。
 小豆島登山の最後を飾にふさわしい山になった洞雲山・碁石山! 凄い山だった!
 
 
行者尾根分岐  見通しのいい岩場に出た
 
内海湾を眼下に爽快な岩場下り  ここの岩場は安全? 
碁石山霊場から星ヶ城山・寒霞渓を望む
小豆島二番霊場・碁石寺 晩秋の岩場に咲く イワレンゲ
 ひとこと:おもしろ過ぎる! 小豆島の山・        
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