桂木山(かつらぎさん):701.6m 山口県美祢市秋芳町
山の概要
桂木山秋吉台の北部、美東町と秋芳町の境にあり、遠くからでもよく目立つ鋭く尖った山頂部が印象的な山である。山頂には
北辰妙見を祀る二基の石祠があり、その前に木の鳥居井が立っている。山頂からの眺めは素晴らしく、秋吉台のカルスト草原を
見下ろし、その先には東西鳳翩山、西側には花尾山、北側には木の間ごしに日本海に浮かぶ青海島を見ることが出来る。
登山ルートは秋芳町柏木地区から白糸の滝を経由するルートのほか、美東町・中山峠からのルート等があるが、いずれのルート
も山頂付近まで眺めは無く、単調な急登が続く。
Route Map:白糸の滝駐車場から山頂を目指し、往路を下山
Road Map :中国道美祢東ICから県道31号線、県道36号線を乗り継ぎ白糸の滝入り口へ |
2018年10月3日(水曜日) 晴れ
ホーム6:15.。。。9:17白糸の滝駐車場9:25 → 9:35遊歩道入口 → 9:40白糸の滝 → 9:47キャンプ場 → 9:50登山口 →
9:56旧道分岐 → 10:00林道終点 → 10:48尾根(休憩)11:00 → 11:18最後の階段(休憩)11:23 → 11:30桂木山山頂(昼食)
12:35 → 13:40林道終点 → 13:48登山口 → 14:00駐車場。。。。17:00ホーム
行動時間:4時間35分(休憩、昼食時間含む)
昼食時間:65分 |
猛暑と天候不順に登山意欲を失くし、漠然と日々を過ごしていると、いつの間にか4ヶ月も経って秋の気配がしてきた。
あまりの久しぶりに、登る山の見当もつかない。前回登った山(荒滝山)の近くの山ということで桂木山となった。登山時間も1時間ほどだし、
これなら何とかなりそうだ・・・。
中国道美祢東ICで高速を降り、十文字交差点から県道31号線を北へ向かう。県道36号線に乗り換え、更に北上すると青い大きな「白糸の
滝」の案内標柱が立っている。ここを右折して、狭い道を5分も走ると滝の駐車場がある。まだ紅葉には早く、観光客もいない。
駐車場の向かいにある「交流ふれあいセンター」の前を通り、車道を少し歩くと大滝への分岐があり、川に向かって降りていくと親水公園の
案内柱の先に木製の太鼓橋(大滝橋)がある。ここから親水公園の遊歩道を歩き「白糸の滝」(地図には秋吉大滝とある)に向かう。
5分も歩くと白糸の滝に着く。夏には滝壺での水遊びやそうめん流し(売店 白糸亭)で賑わっていたのだろうが、今は人影も無く落ち葉に埋
もれそうになっている。
九州の英彦山に本拠を構える山伏たちの最東端の修験場であった桂木山の登山口であり、修行に来た山伏達はこの白糸の滝で身を
清め、そこに祀ってある不動明王に願いを込めて桂木山を目指していた。また、北斗七星にちなむ「妙見信仰」については中国地方から
機内、北部九州で勢力をはっていた山口の大豪族大内氏が守り神としていた為に、桂木山にもその妙見舎が祀られ、山岳信仰と妙見
信仰が合わさって、白糸の滝は多くの修験者や信者でにぎわい、当時は宿坊まで設けられていたと言う。(説明板より)
対岸(左岸)に渡ると河童の像があるらしいが見逃した。
不動明王が祀ってあるところから、急な石段を登ると滝壺を見下ろす展望所がある。更に登ると滝の上部に出て、渓流沿いを歩いていくと
キャンプ場の駐車場に出る。キャンプ場を過ぎると「桂木山 登山口」がある。ここにも駐車場が完備してある。
通行止めになっている鎖の横を抜けて登山開始。
|
|
|
県道36号線に立つ「白糸の滝」案内標識 |
「白糸の滝」駐車場 |
|
|
駐車場から更に林道を進む |
林道から遊歩道へ |
|
|
親水公園入口に架る大滝橋 |
トイレ(使用禁止になっている) |
|
|
白糸の滝 |
不動明王 |
|
|
「白糸の滝」の上から滝壺を見下ろす |
滝上部の渓流に沿って進む |
|
|
キャンプ場の駐車場 |
車止めの鎖が掛かる登山口 |
コンクリート舗装されたなだらかな道を歩いていくと分岐があり、右手にワサビ園の注意看板がある。登山道の右下には川が流れているが
草木が茂って何も見えない。きっとその川の流れでわさびが栽培されているのだろう。
コンクリートの道が終わったと思ったら古い作業小屋が現れ、林道も終点となる。
直進方向は中電道だろうか? ここから右手の山道に入っていく。杉の植林帯の滑りやすい谷道を渡渉を繰り返しながら登っていくと横木
の階段が現れ、坂道が急さを増してくる。2度ほど階段道を越えると胸突き八丁の急坂と急階段になる。息を切らし、何度も立ち止まって
息を整えながら、やっとの思いで尾根に取りついた。
|
|
|
旧道分岐を左へ |
林道終点を右へ 直進道は? |
|
|
杉木立の山道 |
幾度か渡渉を繰り返す |
|
|
|
滑りやすい岩場と渡渉 |
胸突き八丁の急階段 |
尾根道に座り込み十分休養を取った後、広くて緩やかな道を歩いていく。 暫く登ると、道幅は変わらないが木の根が張り出した急な坂道になる。
急坂をクリアすると、一旦傾斜が緩み、ほっと一息するのもつかの間、目の前に天まで続いているかと思われる横木の階段が伸びている。
急階段を前に小休止して英気を養い、階段を登り始める。この木段は段差が大きく、一歩一歩、足を高く上げて歩かなくてはならず、ついつい木段を
避けて横道を歩くようになる。
何処までも続くと思われた階段も案外早く空が開け、突然、妙見様の後ろ姿を望んで明るい桂木山の山頂に到着した。
山頂には二つの北辰妙見の祠が祀られ、二等三角点が鎮座している。 西方向に見える花見山にも二つの祠が祀ってあったが・・・。
山頂からの眺望は南側は広く開けて秋吉台を一望できるが、それ以外は木が茂り、木の間越しに見えるだけだ。山頂の下には、ロボット雨量計
だったというコンクリートの小屋がある。
きょうは陽射しが強く、祠のまえの木陰で昼食にする。
|
|
|
|
尾根に乗る |
緩やかな広い道 |
|
|
次第に急坂に・・・ |
傾斜が緩み、ほっと一息 |
|
|
最後の急階段 |
妙見様の後ろに上がる |
|
|
西と東の妙見様の祠 |
|
|
二等三角点とベンチ |
避難小屋? |
|
秋吉台を俯瞰する |
山頂でゆっくりと休憩し、カルスト台地の展望を堪能して下山にかかる。帰りは来た道を引き返す。
段差の大きい階段は下るのも大変だ。急階段が終わり尾根道から谷筋の道へ。荒れ気味の道は滑りそうで登りよりも気を遣う。
山頂から1時間、林道終点に帰ってきた。ここからは舗装された広い道だ。ヤブムラサキが日を浴びて紫色に輝いている。花の少ないこの
山で、唯一艶やかさを范っている。
帰りは滝には寄らず、車道を下る。欅の巨木を過ぎると、やがて終点の駐車場だ。帰り支度をしていると滝を見に来た車が2台ほど来た。
やはり人気の名瀑なのだ。
|
|
|
山頂から急階段を下る |
尾根から谷道へ |
|
|
杉林の中を下る |
林道終点 |
|
|
ヤブムラサキ |
大ケヤキの樹 |
|
|
堰堤を流れる白糸の滝 |
駐車場に無事帰還 |
ひとこと: 無事、登頂出来てよかった! |